2001年5月17日
  真っ白なその肌を乾いた風がくすぐっている
  流れる長い髪に瞳はさらわれて

  加速された時間の針を
  いつもどこか冷めた目で眺めていたけど

  朝が訪れるまでこの世界は落ちていくから
  踊りつかれた後も君を抱いていたい

  瓦礫の上慌しくて
  止まれなくていつの間にか忘れていたけど

  君が笑うと嬉しくて
  明日が無くてもかまわない


そう、例の僕の好きなあのアーティストの
あの曲。

歌は気持ちを保存する。
何と言うか、そのときの雰囲気というか。

俺は、この曲を聴くと、ある「匂い」を思い出す。
何の匂いか、というと分からないのだが、
聞くたびにしてくる「匂い」。

そして、思い出す。鮮明に。
あの時期を。


幾月たっても変らず、思い出させる。

人の心は変っていく。
何も無ければ、忘れてしまうようなこと。

想いは変る。
しかし、歌はその時を保存しつづける。

歌は「気持ち」という情報を保存する「メディア」だ。

言い換えるなら、「時」を保存する媒体でもある。

俺にとって、歌とはそういうもの。
歌は、時を止める。

歌はいい。

聞いた瞬間自分の曲になる。

これは、俺の曲。
俺の記憶を保存している俺だけの歌。

同じ曲を聴いても、他人には絶対に感じる事の出来ない、俺だけの追加要素を持った歌。

俺のこの曲と、みんなのこの曲は別の曲。
記憶を含めて一つの「曲」なのだから。

同じ物は二つと無い。
それが歌というもの。

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