進むべき道とは

2001年4月11日
ある面白い教官がいる。

どうにも話が好きらしく、話でよく講義時間の半分が過ぎてしまったりする。

一年の後期にも数学を教わった。
今年は線形分布定数系論という教科を教わる事になった。要するに電磁気。

50過ぎにはなろうという年取った先生だが、考え方はすごくポジティブである。
そして、自分の考えに一貫性を持っている。
すなわち、
「人には大局を見、世界を見る能力が必要」
ということらしい。
それに伴ってか、社会情勢の話をよくする。
そして、
「世界に通用するためには、Presentation能力が必須」
ということらしく、気が向くと学生に一分間スピーチをさせる。
選び方は先生の気の向くままらしく、今日は教科書を持っていなくて目にとまった1人の学生が哀れな犠牲者となった。

彼は少年犯罪について、罪と罰の見解から語った。
「少年法・特別措置で罰が軽くなろうと、罪は軽くならない。」
なかなか面白い考え方をしている。
罪を重く・・・には賛成かな。

先生は弁護士がお嫌いらしい。
罪のある人を無罪にするほど優秀といわれる存在自体が、あるべきではない、そうだ。

確かにその通りだ。
薬害エイズの副学長無罪が相当お気に召さなかったらしい。
ま、あんな明らかに有罪な物をひっくり返す、すなわち社会の理をひっくり返すのが仕事の全てだとしたら、弁護士なんて職業無いに越した事無いのだろうが。

政治家をこき下ろすのも忘れない。
「政治家なんてやくざと一緒で、遊ばせといても国は滅びない」だそうだ。
私たち工業系の人間がしっかりしていれば、日本は建て直すらしい。
その先生の口癖である、
「日本のベースは工業だ」
と言う言葉が、基本理念らしい。

工学系の人間は、他に比べてになう物の量も質も莫大なのに、評価はずっとされにくい。
工業が無くなれば外貨が稼げず、日本は滅ぶ。
だから工学系の人間は、日本を支えていると言うプライドを持って勉強し、仕事しなければならないらしい。
要するに、「工学部は大変だ」って言いたいんだろうけど。

ま、あの先生の考え方は結構好き。
人柄はいいし。

その先生はよく言う。
「大学院を目指せ」
まぁ、確かにうちの学科、大学院出ていれば就職100%希望どおりと言われるくらいだから、行った方がいいに決まってる。

けど、はっきりいって、もう勉強はしたくない。
いや、違うな。
勉強するのは好きだけど、その力をテストという形で計られるのにもう飽きた。

必至になるのはいい事なんだろう。
能力も向上するに違いない。
でも、そろそろ「やらなきゃいけない勉強」から
卒業してもいいんじゃないだろうか。

同じ「やらなきゃいけない」でも、
「やりたくて、やらなきゃいけない」とは勝手が違う。
本当にやりたいことができたとき、
「やらなきゃいけない」は苦痛でなくなるのかもしれない。

やりたいことなんて、無いに越した事無いと思うのだが・・・・・。

進むべき道は、まだ見えない。

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