運命

2001年2月13日
ふう。何日も書いてないと、なかなか思いつかん。

書く事が。

いや、逆だな。書きたい事がいっぱいありすぎて、
何を書いていいのか分からないだけだ。

ある人と話をしていて、「運命」という言葉が出てきた。

「運命」。
あるようでないような。それでいてあるような。
よく運命を信じている人がいる。これは運命の出会いだとか。でも、俺は信じない。

いや、あるとは思う。でも、実際に俺という人間がとった行動が運命だった、とは考えられるが、「こういう運命なんだろう」と言う考え方はできないと思う。

「運命って何?」
その人は聞いた。
別に自分の中でその答えが確立していたわけでもないのに、口先で思っていることをべらべらしゃべってしまった。悪い癖だ。
だから、その答えを確立すべく、今度はきちんと答えられるように、運命について考える。

運命とは、人間、その他あらゆるものの動きなど全ての事象が、あらかじめ決まっているラインの上を流れている、という考え方だ。
「これは運命だったんだよ」
よく聞く。
なるほど、確かにそうであるかもしれない。俺たちは決められたレールの上を歩いているだけなのかもしれない。
実際そんなものがあるかどうかを確認するすべは無いのだから、絶対に無いとはいえない。
じゃあ、確認するすべが無いものはどこにあるというのか。

心だ。人の心の中。
その人が心の中で「運命はある」と考えているのなら、運命はあるのだ。
あると信じている、というだけではなく、実際に存在しているのだ。
その人はそれに左右される。

神と同じだ。
信仰があれば、その神は実際その人の世界では存在している。

世界は誰の世界なんだろう。
確かに世界は一つだろう。
しかし、人によって、見える世界は違う。人には丸く見えるものが、他人には四角に見えるかもしれない。
じゃあ、皆が一般に言っている世界とは、誰の世界を基準とした世界なんだろう。

簡単。自分の世界だ。
世界とは人それぞれが自分の中に持っている世界を指す。
要するに、一人一人自分の世界を「世界」として認識しているのだ。

そうだ。世界が一つと言う考え方が間違っている。
世界はたくさんある。
なぜなら、「物の認識」というものが、もの一つで起こるものではなく、二つ以上のものが存在した時に、初めて起こるものだからである。
多数のものが存在する以上、それと同じ分の「認識」ができる。
もの、の存在がそのように絶対的に確認されるのではなく、あくまで相対的な認識によって確認されるのならば、ものは認識の分だけ存在すると言える。

ならば、「運命」があるのか、という問いには、
「人によってある人と無い人がいる。」と答えられるだろう。

じゃあ、俺が「運命なんて考えられないものだ」と結論を出したら、それはお門違いもいいところ、ということになる。

だが、俺が運命を信じないのには根拠がある。

「運命」と言うものは、ある意味、未来の予想だ。
過去に考えた時点で、未来まで決まっているということは、時間軸の先が固定されている事になる。

何をしても、未来が変えられない。

そんなことはない。
いや、むしろ、何をしても未来は変わる。

例えば、
「あなたは三日後に交通事故に遭う」
といわれるとする。
じゃあ、その人は三日後に交通事故に遭うのか。
俺はそれはNOだと思う。
なぜなら、その「運命」というものを聞いた時点で、未来は変わるからだ。

時間軸は、一分一秒の積み重ねでできている。
だから、瞬間的にする事が変わっただけで、その後の軸は変わっていくのだ。
今、やろうとしたことをやめただけで、未来は確実に変わる。

「いや、何をやっても結果は変わらないものもあるよ」
そう言う人もいるだろう。
しかし、例えば、
「Aをやって起こったB」と
「Cをやって起こったB」とは、
果たして同じなのだろうか。

俺は違うと思う。
プロセスが違うものを同じと見るのはおかしい。
それは、影響がほぼゼロだったので、
「非常によく似た結果になった」
に過ぎない。
そんなものを「同じ」、とは言わない。

だから、運命は「それを考えた瞬間」に必ず変わるものなのだから、ある、と言うのはおかしいだろう。それをあるというのは、
ゼロを定義するのに等しい。

だから、「運命」は未来の事を考えるときに使うものではない。そういう「運命」は、俺は信じない。

でも、過去にあった事に対して、それを「運命だった」と考えるのは、間違いではないと思う。
あった事、はもう動かないのだから、それを「運命」だった、と考える事は自由だ。

ただし、それは、あきらめるための口実に過ぎない気もするが。

「運命」
あると思う人はあると思えばいい。
でも、それはその人の心の中にあるもので、あるかないかはその人が決めていいものだ。
だから、その人にとってプラスになるのなら、運命だった、と思えばいいし、マイナスになるようなものなら、そんなものは無いと思った方がいい。

要は考えようだ。

だから、俺は自分の都合のいいように使おう。
「君と出会ったのは運命だよ」

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